働いていて気になるのはやはり年収ではないでしょうか。
同じ職場のあの人はいくら稼いでいるのだろう
同じ年代の人は大体いくら稼いでいるんだろう
仲が良くても意外と聞けないのが、「年収」ですよね。
今回の記事では、2024年9月28日に公表された令和5年度の最新の情報を用いて、多くの人が気になるであろう平均年収を年代ごとに解説していきます。
年代別の平均年収
そもそも日本人の平均年収はどのくらいなのでしょうか。
国税庁が発表したデータによると、日本人の平均年収は以下の通りだそうです。
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 P16」より筆者が作成
令和5年に調査した結果によると、日本人の平均給与は460万円で、性別ごとでは男性が569万円、女性が316万円という結果になりました。
多いと感じる方も、意外と低いと思う方もいるのではないでしょうか。
以上を踏まえた上で年代別の平均年収を見ていってください。
20代の平均年収は267万円から394万円
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 P20」より筆者が作成
20代の平均給与は267万円から394万円で、性別ごとでは男性が前半は279万円、後半は429万円、女性が前半は253万円、後半は353万円という結果になりました。
20代前半は学生の方が多い理由や、入社してすぐのため、平均の給与が低くなる傾向があります。
そのため社会人で20代前半の方は、この数字よりも同年代の平均給与は高いと思っておきましょう。
また、20代後半においては、入社して一定の期間が経っているため、少しずつ転職を意識する年齢かもしれません。
ぜひご自身の年収と平均を比べ、スキルアップや新たな環境を求め、満足のいく給与を目指してみてはいかがでしょうか。
30代の平均年収は431万円から466万円
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 P20」より筆者が作成
30代の平均給与は431万円から466万円で、性別ごとでは男性が前半は492万円、後半は556万円、女性が前半は346万円、後半は336万円という結果になりました。
30代の平均給与は月単位では、男性の場合平均41万〜46万円、女性の場合平均28万円前後でしょうか。
30代は経験やスキルが身に付いてきて、会社において重要な役割を任される場面が増えてくる年代です。
担う役職や役割によって年収は増加傾向にあるので、20代からは一気に増えた印象があります。
女性の給与は減少傾向に
個人的に、30代前半から後半にかけて女性の給与が減少したのが気になりました。
調べてみたところ、これは産休や子育てが始まり、休職や退職を選択する方が多いためだそうです。
確かに女性の平均初婚年齢は29.7歳という調査結果が厚生労働省からも公表されているため、この推移は妥当と言えるでしょう。参考:厚生労働省「令和5年(2023) 人口動態統計月報年計(概数)の概況 P14」より
そのため、今は仕事に注力したいという女性にとっては、あまり参考にならない数字かもしれませんね。
40代の平均年収は501万円から521万円
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 P20」より筆者が作成
40代の平均給与は501万円から521万円で、性別ごとでは男性が前半は612万円、後半は653万円、女性が前半は343万円、後半は343万円という結果になりました。
40代の平均給与は、男性の場合51万円〜54万円、女性の場合28万円前後です。
ご自身の実際の年収と比べてどうでしょうか。
この年代になると多くの部下を抱える人がいたり、早い方ですと企業の取締役を務めている方もいるかもしれません。
40代でも、何か新しいことを始めたり取り組んで給与を上げるための行動をすることが遅いということはありません。
「動くならなるべく早く」を心に留めておいてください!
50代の平均年収は540万円から545万円
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 P20」より筆者が作成
50代の平均給与は540万円から545万円で、性別ごとでは男性が前半は689万円、後半は712万円、女性が前半は343万円、後半は330万円という結果になりました。
50代の平均給与は、男性の場合57万円〜59万円、女性の場合28万円前後です。
私の記事を読んでいる方は、30代40代の男性が多いです。
(もし読んでいる方がそうでなかったら申し訳ないのですが)
今後定年が60歳と考えた時に、男性が目指す年収の目安は60万円弱程度でしょうか。
何かを始めるのに遅すぎるということはない
当たり前ですが、年を重ねるごとに転職や新たなスキルを身につけることは難しくなります。
30代40代の方は、「今からでは遅い」と考えず、まだまだ時間はあると思って少しずつ行動することが重要になります。
ここからは多くの方が気になるであろう具体的な給与アップの方法について紹介していきます。
ぜひ以下の方法を少しずつ実践していき、年収アップを一緒に目指していきましょう!
具体的な給与アップの方法
スキルアップによってできる範囲を広げる
スキルアップとは、大きく分けて2種類存在します。
- 新たな技術やスキルを学ぶ「範囲を広げるスキルアップ」
- 専門性を高める「深度を深めるスキルアップ」
以上の2種類です。
この2つどちらが良いかというのは、所属している企業や業界によって異なります。
その企業や業界が求めていて人材が足りていないスキルが圧倒的におすすめです。
これらのスキルアップにより社内での評価が高まり、昇進や昇給のチャンスが巡ってくる可能性が高まります。
スキルアップは長い時間が掛かる場合やお金が掛かる場合もありますが、自己投資だと思って積極的に取り組んでいくことが重要です!
スキルや経験を活かし転職をしてみる
転職は、給与アップを実現するためのとても有効な手段の一つです。
今までの経験や持っているスキルを他の会社で活かすことで、それまでより高い報酬を得るチャンスが広がります。
所属している企業では多くの人が持っているスキルや経験でも、別の企業ではそのスキルや経験を持った人材を必要としているというケースも少なくありません。
特に専門性の高いスキルやマネジメント経験がある場合には、その価値を評価してより高い年収を提示してくれる企業もあります。
自己評価は低くなりがち。まずは行動してみましょう
ただ、同様のスキルや経験を持っている人が周りに多くいる場合、自己評価が低くなってしまい、諦めてしまう方も多くいます。
その状態を脱却するためにも、まずは会社外の友人でも得意先の方でもいいので自身の客観的な評価について聞いてみることが大事です。
転職サイトに登録してみて、反応を待ってみるのもおすすめです。
登録は無料ですし、「スカウトが来たら考えてみる」と簡単に考えてみるのも重要です。
スキルアップも兼ねて副業を始める
選択肢として、「副業」も年収を上げるための方法としておすすめです。
最近は副業を申請すれば認めてくれるような企業も増えてきています。
実際に時間は多少要しますが、月間で10万円を副業で稼ぐことも可能です。
所属する企業での年収アップが期待できない場合、ご自身のスキルアップも兼ねて副業を始めてみることもおすすめです。
ただ注意するべき点もあり、会社に内緒で副業を始め、それが規約違反になる可能性もあります。
下の記事では、初心者の方におすすめの副業と簡単な注意点を紹介しているので、気になった方はぜひ見てみてください!
加齢と共に男女の平均給与差は顕著に
今回年間給与実態統計調査を見ていて思った点は、年齢を重ねるごとに男女の平均給与額の差が増加しているという点です。
下の表を見てください。
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 P20」より筆者が作成
確かに女性は結婚や出産のタイミングで給与が大きく下がることは納得できます。
ですが、最近では復職をサポートするような企業も出てきており、よりよい社会のためには女性の力は不可欠です。
復職のサポートが社会全体で充実しているのであれば、少なくとも40代から50代にかけて女性の平均給与は上昇しても良いのではないかと思ってしまいます。
未だ男性優位の企業が多いのでは?
ここからは私の勝手な推測になってしまいますが、現状未だに男性優位の企業が圧倒的に多いのではないかと思ってしまいます。
実際に年間給与額が1,000万円を超える男性は約249万人いますが、女性は約30万人しかいません。
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 P22第16表」より
一つの推測でしかなく、今後この差は企業の登用制度や育児形態の変化によって縮まっていく可能性はもちろんあります。
ただ今回の結果からは、私個人として少し疑問に思う部分がありました。
この記事を見て少しでも疑問に思った男性は、あくまでも「平等に」女性が機会を得られるような事に対して関心を向けてみてはいかがでしょうか。
男性は給与取得者数が約2888万人いる中で年間給与額が1,000万円を超える男性は約249万人いるため、割合としては約8.6%。
女性の給与取得者数は約2189万人。
そう考えると年間給与額が1,000万円を超える女性は(2189×8.6%=)約188万人いてもいいはず。
やはり差はまだ感じますね。
おわりに
今回は国税庁が公表している「令和5年分 民間給与実態統計調査」から年代別の平均給与を紹介してきました。
あくまでこれらは目安でしかなく、当然「満足のいく年収」というのは個人によって異なります。
これらの数字を目安として考え、余裕を持つために、将来好きなことをするため、給与を上げていくことを積極的に考えてみてください!